左ステップ部の修理です。細い路地や駐車場、どこにもある縁石などに気付かずぶつけてしまう部分です。
ヘコミが大きく鉄板も切れてしまっているので、新品部品での切継ぎ取替となりました。
ボデーの一部なので、エアーソー(ノコギリ)でカットします。
新品部品をカットした長さに合わせて切り出し、溶接してパテで平滑に仕上げています。
キレイに直りました。完成の図です。
担当会員:倉嶋自動車商会
[ ダイハツ タント(L375S)側面損傷修理事例 ]
車両同士の側面接触事故損傷です。
右フロントドアの広く大きな損傷。
同じ様に右リヤドアも広く大きな損傷です。ステップの部分も凹んでいます。
今回の損傷範囲を分かりやすく、赤線で囲んだり斜線を引いてみました。(下写真)
これだけの損傷ですと一般的には取り替えを余儀なくされます。
これは、軽量化や柔軟なデザインに対応できる「高張力鋼板」に、外板(がいはん)パネルと呼ばれるドアやフェンダ、ボンネットのような、外側に取り付いている部品の素材変わっており、この鋼材が事故により変形した時、非常に板金修理が難しいため、取り替えを余儀なくされます。
しかし、我々BSサミットでは・・・ 直せるのです。
では、作業に入ります。
まずは、フロントドア、リヤドアそれぞれの内張りを外し、内側から凹んでいる部分を叩きだします。
ドアの内側に見える鉄棒の様な部品で乗員を守る構造です。この鉄棒を「インパクトビーム」といいます。
このインパクトビームにより強度を保ち、以前の自動車構造の様にドア全体を硬く強固(=重い)にするのではなく、燃費向上のために軽くても強度を保つためにこういった構造になってきています。
軽自動車ではこういった構造変化が顕著です。
従来の板金工法を駆使しつつ、凹んだ鋼板を若干低めな状態で・・・
『 BSパネルテンショナー 』 で修理します。
これは高張力鋼板に対応した、塗装前の下処理工程の中の「一番初めのパテ」作業の代わりとなる新技術、新工法で、その密着性や防水性、低収縮性、硬化速度など、大変優れています。
この 『BSパネルテンショナー 』を使用する事でこれまで、高張力鋼板に損傷があった場合、取り替えを余儀なくされていたものが『直す』ことができるようになった事で、環境とお財布に優しい素晴らしい工法です。
BSパネルテンショナー後は従来通りの下処理作業を実施して、塗装作業に入ります。
密閉した環境で塗装する事で、塗装の仕上がりはもちろん、塗装を大気中に放出させないことで環境に御優しい『プッシュプル式塗装ブース』はBSサミットの設備基準です。
塗装を終え、損傷のあった部品を取り替え、損傷の無かった部品を組み付けて完成です。
凹んでいたのがウソの様ですネ。
担当会員:有限会社 岩田自動車鈑金工業
レクサスIS(GSE)
ボディーカラー:レッドマイカクリスタルシャイン(3R1)
自損事故による損傷です。相手は壁。
右リヤフェンダ、リヤバンパに擦傷痕が確認できます。
写真は軽度な板金を終え、
パテ塗布、パテ研磨、サフェーサ塗布、サフェーサ研磨した後、
塗装ブース 『 SAIMA(サイマ)』 内でマスキングが完了したところです。
これから塗装する前ですね。
今回は当社の塗装作業での拘りのご紹介。
上の写真では屋根(ルーフパネル)の横の部分(右ルーフサイド→フロントピラーアッパ部)まで
マスキングの状態から塗装しようとしているのが分かると思います。
一般的に今回の様なリヤフェンダーの下側に損傷があった場合、
塗装する範囲はリヤフェンダーの上部までとします。
つまり、リヤフェンダーのような連なっている一つのパネルの中で
塗装した部分と塗装しない部分がある状態になります。
これは、ぼかし塗装という補修塗装の技術の一つですが、
塗装してから数年後にこの塗装際が分かるようになってしまうことで、
このお車の修理歴が分かるようになります。
当社ではお客様のご要望、ご予算に合わせて、塗装範囲の提案もしています。
今回、ご依頼いただいたお客様はご予算内で
修理歴がなるべく分からない様にというご要望でしたので、この塗装範囲を採用しました。
この「3R1」というボディーカラーは赤い色の3コートパールなんですね。
ぶつかった場合には塗装代が高額になりますのでご注意を。
完成です。
技術料112,529円、部品・材料代18,785円 合計131,314円。
修理期間は4日いただきました。
作業担当:岩田自動車板金工業